最初、AIにはそれほど心を動かされませんでした。普段は調べものや会話、小紅書の投稿文の手直し、表紙画像づくりを頼むくらい。深く使っていなかったので、特別な実感もありませんでした。

その後、Codexを集中的に使い、自分の困りごとを解決するアプリを作り始めました。実際に手を動かした経験で、AIへの見方が大きく変わりました。Zeyingも、そのひとつです。

きっかけは具体的でした。似た写真のうち、どれを残せばいいのか。Macで写真をまとめて、比べながら選べる道具が欲しくなり、自分でアプリを作り始めました。

作り始めると、要件を話しているだけでは気づかなかった細部が、実際のテストで見えてきました。自分の写真を使った初期の検証では、別々の建物や絵が同じグループに入ることもありました。ぱっと見は似ていても、被写体が違う写真があります。一方で、同じ人のポーズが変わった写真や、縦横の構図が違う写真は、並べて比べる価値があるかもしれません。「似た写真」という短い言葉の裏に、こんなに具体的な問題があるとは思いませんでした。

グループをひとつずつ見て、調整に戻る。その試行を重ねながら、Zeyingは少しずつ進んでいます。まだApp Storeには公開しておらず、今も自分の写真で確かめています。

この経験を通して、暮らしの中でAIを使う場面が増えました。YouTubeの発信者と一緒に日常会話を練習するためにEchoLineを作りました。また、2年前に大阪で暮らしていたときの数千枚の写真から、astraで短いダイジェストvlogを作ることも試しました。どれも、手元に具体的にやりたいことがあり、道具がどこまで助けてくれるかを試すところから始まっています。

もちろん、道具が増えると、新しいおもちゃを手に入れたように、あれこれ試したくなることもあります。やがて自分に問いかけるようになりました。コピーして貼り付ければ済むことなのに、なぜ2つのエージェントに伝言を往復させる必要があるのか。そのひと手間にも、資源と注意力がかかります。

Zeyingは、作り、使い、直すという一連の試みから生まれました。自分が使いたい道具が、本当に使いやすいか。最後は、整理を待つ写真に向き合って確かめるしかありません。